憲法 人権 (H10-22)
いわゆる生存権に関する次の記述のうち、最高裁判所の判例に照らし誤っているものはどれか。
1 生存権を具体化するためにどのような立法措置を講ずるかの選択決定は、立法府の広い裁量にゆだねられており、それが著しく合理性を欠き、明らかに裁量の逸脱・濫用と見ざるを得ないような場合を除き、裁判所が審査判断するのに適しない。
2 日本国憲法25条は、直接個々の国民に対して具体的請求権を付与しているものである。
3 個々の国民の具体的、現実的な生活権は、社会的立法及び社会的施設の創造拡充に従って設定充実される。
4 日本国憲法で保障されている健康で文化的な最低限度の生活水準の具体的内容は、文化の発達、国民経済の進展に伴って向上するのはもとより、多数の不確定要素を総合考量して初めて決定できる。
5 日本国憲法第25条は、すべての国民が健康で文化的な最低限度の生活を営み得るよう国政を運用すべきことを国家の責務として宣言したものである。