行政法 地方自治法 (H16-19)
地方公共団体の議会と長の関係に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
1 議会における条例の制定改廃または予算に関する議決について異議があるときは、長はこれを再議に付すことができる。
2 長が議会の議決につき再議を要求する場合は、その理由を示さなければならない。
3 議会が再議に付された議案を再び可決したときは、その議決は確定する。
4 議会が再議に付された議案を再び可決するには、出席議員の3分の2以上の同意がなければならない。
5 長が再議に付した議案を議会が再び可決した場合には、長は10日以内に議会を解散しない限り、失職する。
解答 5
1 正
普通地方公共団体の議会における条例の制定若しくは改廃又は予算に関する議決について異議があるときは、当該普通地方公共団体の長は、この法律に特別の定があるものを除く外、その送付を受けた日から十日以内に理由を示してこれを再議に付することができる(一般的拒否権:地方自治法第176条1項)。
2 正
「理由」を示してこれを再議に付することができる。
3 正
その通り。議会の議決が再議に付された議決と同じ議決であるときは、その議決は、確定する(地方自治法第176条2項)。
4 正
再議決については、出席議員の三分の二以上の者の同意がなければならない(地方自治法第176条3項)。
5 誤
議案が再可決されても、長は、当然に失職するわけではない。