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憲法 統治 (H16-7) 


日本国憲法下の内閣に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。


1 新しい内閣総理大臣が、まだ国務大臣を一人も任命していないうちは、前の内閣が引き続き職務を遂行する。

2 内閣を構成する国務大臣の過半数を参議院議員が占めるとしても、それは憲法上許容されている。

3 内閣の組織については、憲法が定める基本的な枠組に基づいて、国会が法律で定めるところによる。

4 内閣は、事前ないし事後に国会の承認を得ることを条件として、条約を締結する権能をもっている。

5 内閣総理大臣は、閣議の決定を経ることなく、任意に国務大臣を罷免することができる。



解答 1


1 誤

政治的空白を作らないようにするため新しい内閣総理大臣が任命されるまで前の内閣が職務を行うのであって(71条)、国務大臣を一人も任命していなくても総辞職する。

2 正

 「内閣総理大臣は、国務大臣を任命する。但し、その過半数は、国会議員の中から選ばれなければならない(68条1項)。」

過半数が国会議員であればよいので、参議院議員が占めるとしても、それは憲法上許容されていますね。

3 正

条文のとおりです。

「内閣は、法律の定めるところにより、その首長たる内閣総理大臣及びその他の国務大臣でこれを組織する(66条1項)。」

「法律」とは内閣法であり、法律によらなければならず、独自に政令で定めることができません。

4 正

これも、条文どおりですね。

「条約を締結すること。但し、事前に、時宜によっては事後に、国会の承認を経ることを必要とする(73条3号)。」

5 正

これも、条文どおりですね。「内閣総理大臣は、任意に国務大臣を罷免することができる (68条2項)。」




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