行政法 地方自治法 (H27-21)
住民訴訟に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
ア 住民訴訟は、当該普通地方公共団体の住民ではない者であっても、住民監査請求をした者であれば、提起することが許される。
イ 住民訴訟は、当該普通地方公共団体の事務所の所在地を管轄する地方裁判所の管轄に専属する。
ウ 住民訴訟が係属しているときは、当該普通地方公共団体の他の住民が、別訴をもって同一の請求をすることは許されない。
エ 住民訴訟は、行政事件訴訟法の定める機関訴訟であり、それに関する行政事件訴訟法の規定が適用される。
1 ア・イ
2 ア・ウ
3 イ・ウ
4 イ・エ
5 ウ・エ
解答 3
類似過去問(H22-24)があるので、容易に正解できるでしょう。
テキストP499~
肢ア 誤
住民監査請求前置主義のため、住民監査請求をした住民以外は住民訴訟を提起できない。住民監査請求をすることができるのは、当該普通地方公共団体の住民に限られる(地方自治法第242条1項)。
肢イ 正
住民訴訟は、当該普通地方公共団体の事務所の所在地を管轄する地方裁判所の管轄に専属する(地方自治法第242条の2第5項)。
なお、三審制度では、第一審は、簡易裁判所または地方裁判所となっている。
肢ウ 正
住民訴訟が係属しているときは、当該普通地方公共団体の他の住民は、別訴をもつて同一の請求をすることができない(地方自治法第242条の2第4項)。
肢エ 誤
住民訴訟は、行政事件訴訟法5条にいう民衆訴訟である。民衆訴訟とは、国又は公共団体の機関の法規に適合しない行為の是正を求める訴訟で、選挙人たる資格その他自己の法律上の利益にかかわらない資格で提起するものである。